2019-01-01から1年間の記事一覧

暮れとサバンナ

昨日あたりから、徐々に都内を走る車の台数は減っていき、マンション前の大通りを見ていると、きれいに洗車された車が増えました。新年を迎える準備が着々と進んでいるようです。スーパーでは「おせち」「年越しそば」「おもち」などと、紅白の垂れ幕に書か…

風と富士山とぎっくり腰

一年間、通い続けた最後の日。 「あれっ、富士山!」 ここから見えるとは知らなかった。風が強かった昨日、家人は 「今日は景色がすごくきれいだった。遠くの山々の稜線もはっきりと見えた」 といっていた。強い風の翌日は、富士山も見える。いろいろルート…

セニョーラ、「ヴァイ・コン・デウス!」

イヤな日が続く。風はないものの雨脚は強く、ほとんど人も歩いていない。屋上の隅の喫煙ゾーンでタバコを吸い終えたとき、両手に杖を持った年配の女性がひとり、出口から出てきた。ゆっくりと歩きながら、雨にぬれている。車に向かっていた。僕は歩み寄って…

さざんか梅雨

長く続いた雨が去り、久々の太陽が街の木々を照らす。鳥たちは高く飛び、ビルの間から富士山は悠然とその姿を現す。いちょう並木は「ここぞっ!」とばかりに、もうすぐそこまで来ている冬に備えての紅葉を急ぐ。 各家々を回り、介護施設へと向かう車の中では…

月は満ちて

VWG4 日曜日、夜。エンジン不調。 ぶるぶるっ、と震えて止まってしまう。以前から、水温計が上がるまでは、なんとなくアイドリングが「不整脈」気味だったけど、今回は決定的です。ちょっとふかしてアイドリングを上げ、何とか動かそうとするも、「ぱふんっ…

街。

街、 様々な思考を凝らした素敵なデザインのマイホーム。みな、それぞれに夢を叶え、今では、大衆車となってしまったが、これまたきれいな外国の車が並んでいる。朝から街のセントラルパークでは、品評会さながらに自慢の犬たちが一緒に散歩。何千万円の家、…

かぼちゃ、わたくし流

突然、家にかぼちゃが10個きたら! 今年は、天候の関係もあり、作物は全般的に不作。それでも、収穫期の今は、日々、新鮮な有機野菜が届きます。その中のひとつが、かぼちゃ。おき場所もないくらいに届いたかぼちゃに、東京にいながらも、山里の季節を感じま…

トンボの目

僕の朝は、基本、コーヒーを入れることから始まる。なべで入れて布で濾す。砂糖を多めに入れ、ゆっくりと、がぶがぶと飲む。そのブラジルで買ってきたコーヒーが終わる。すでに終わった砂糖と共に、自分の読みの甘さに反省する。「もっと買ってくればよかっ…

17、18、KARUIZAWA

夕方、環状8号線を谷原に向かう。ついこの前までは明るかったのに、この時間で、もうすでに暗い。関越道は、いつものように、練馬インターから所沢くらいまで、都心の車たちと併走する。上信道との分岐点まで来ると、車の量も減り、夜空の中に、山々の稜線…

万歳エアポート

いつもと同じ朝、テーブルにはコーヒーとミルク、女将手造りのパパイアジャムとパン。太陽はまだ低く、海は穏やかだった。そろそろ、街のみんなは海に出てくる頃だ。ここはピットゥーバ。ブラジル北東部のバイ-ア州都「サルバドール」の市外、海に沿って、…

地球は回る

夏の終わり。みんみんぜみが鳴いていた。「おーしんつくつく」と、つくつくぼーしの声も。あぶらぜみはその役目を終わり、足元に横たわっている。快晴の日曜日、今朝の空気は、昨日までのとはあきらかに違い、爽やかだった。約30年ぶりに過ごす東京の夏。…

芝の上で

ラグビーを見ています。にわかではありますが「陶酔」しています。 すばらしい。 スポーツ観戦には事欠かない日々が続いていますが、何か消化不良気味です。せっかくのすばらしいプレーが、もちろん選手たちは、真剣にプレーしているのだろうげれど、どこか…

野生は、迷わない!

僕は、猫よりも犬のほうが好きでした。猫はすべてが嫌いで、犬は常に「飼いたい」という願望があり、共に暮らしたことが十数年ほどあります。ブラジルの田舎町に住んで、変わったことはたくさんありますが、そのひとつが、犬より猫が好きになりました。 「猫…

待ち時間

乗り継ぎ時間は7時間。空港内の色々なところを彷徨いながら時間をつぶします。幸いなことに、BGMもよく、TVもあちらこちらにあります。英語、しゃべれませんが、時間つぶしにはもってこい。時間が近づくと、入り口付近は徐々に乗客でにぎやかに。 さあ、ま…

秋色

快晴の木曜日、陽は秋色になり、セミたちは今年の行事をすべて終えたようです。各町の神社の秋祭りも、すでに終わったところもあり、道路規制も見かけなくなりました。祭りといえば、子供が主役ですが、最近は人数が減り、なるべく多くの子供たちに参加して…

変わらない太陽

バスは、北口に着いた。見慣れた街でも、僕はなぜか「よそ者」のように感じた。3年ぶりだ。待ち合わせの場所で、相棒を探すも、見つからない。二人して、携帯で話しながら、「エレベーターの下だ」「もうそこにいる」「北口のだ」「そこにいるんだ」・・・…

青い空の下で

ブラジルで気づいた「素敵」なことです。 北東部に「サルバドール」という町があります。いつも、ここで数週間、数ヶ月を過ごすのが、当時の僕の旅です。なんとも強烈な経験をし、骨の髄までブラジルに浸り、僕の文化圏は一気にアフリカまで広がりました。リ…

セニョール&ドナ

炎天下の昼下がり、家々の玄関は閉まり、家の中には人の気配があるものの、通りに人影はない。この時間は、暑すぎて、店は閉まり、誰も外に出ない。歩いていると、家の中からの視線を感じ、通り過ぎると、クスクスと笑い声。ここはブラジルの北東部、郊外の…

雨、

「午後からは、傘の準備をお忘れなく」 天気予報では、そんなところまで心配してくれます。 雨も、お国柄がいろいろ出て、 (雨が降ったら、濡れればいい) という土地の人たちからは、 自転車に乗るときも、 片手に傘を持って走る日本での光景は ? という…

「午後からは、傘の準備をお忘れなく」 天気予報では、そんなところまで心配してくれます。 雨も、お国柄がいろいろ出て、 (雨が降ったら、濡れればいい) という土地の人たちからは、 自転車に乗るときも、 片手に傘を持って走る日本での光景は ? という…

スカッ!

物事を必死になってやっている人たちの、すばらしさ。 善悪ではなく、 勝ち負けでもなく、 どっちが強いのか? ラグビーの試合では、 笑っている選手をほとんど見かけません。 そして、ノーサイドのときの清清しさ。 尊敬します。 オールブラックスのハカ、 …

おいしいジャム。

レストランで働いていた頃、 もう30年以上前の話ですが、 パパイヤが¥2500、 マンゴーは¥3000、 ハーフカットで、氷の上にのせ、レモンを添えて。 お客様が食べきれずに残したものなら・・・! 「君は試食もさせてもらえないのだろうね。 これは…

痩せた!というはなしです。

僕は、幼稚園の頃から太くて、 以来、ずっと太っていました。 今は、痩せています。 何十年も太っていて、 なぜ、痩せだしたのか? 思い当たる節があります。 数年前の事故です。 ICUに3日間入り、生死をさまよいました。 おそらく、僕の身体と脳は、 「死…

行司、あっぱれ!

セミ時雨も、過ぎ去った季節となり、 鳥も静かになってしまった雨の日。 高校野球、卓球、バレーボール、・・・相撲。 選手や力士のガッツポーズや仕草、 いまひとつ、しっくりいきません。 真剣な表情で、一心に軍配に集中する、 行司に注目してしまいます…

ブログ、はじめました。

機内に入り込んできた熱風が、 飛行機のドアが開いたことを教えてくれた。 タクシー案内のカウンターから、 投げ捨てられたタバコが僕の足元に落ちる。 「あら、ごめんなさい」 ちょっとだけそんな表情で、セニョリータ。 大きな目をした、褐色の美人。 「で…