秋色

 快晴の木曜日、陽は秋色になり、セミたちは今年の行事をすべて終えたようです。各町の神社の秋祭りも、すでに終わったところもあり、道路規制も見かけなくなりました。祭りといえば、子供が主役ですが、最近は人数が減り、なるべく多くの子供たちに参加してもらうよう、景品は年々、豪華になっているとか。町内会費のほぼすべてを、子供たちへの秋祭りの景品代に使っているところも。

(子供は、未来から借りているのだ)

 ネイティブアメリカンの、この言葉が好きです。アイヌ琉球の民、言い伝え。どんなに時代が進んでも、この偉大なる先人たちを超える文化を、知りません。外国に行くとき、僕にとって大事なのは「いかに、頭を真っ白に出来るか?」。同じ街、通り、同じ人、食べ物、音、、、今まで自分の中に入れてきた、知識、経験、常識、そういったあらゆるものを、一度クリアにして、いろんな色をつけていく。そのとき初めて、今までの自分との対話が出来る。

 

 セミに代わって、最近の主役はトンボ。このところ、東京でも、いろいろなトンボが帰ってきた気がします。伊勢丹の屋上駐車場で、なにを勘違いしたのか、水もないのに産卵しているトンボがいます。使われている色や材質など、何か池と似ているところがあるのか?盛んに産卵しています。しているように見えます。他の生き物と同じように、産卵が終われば、一生も終わるでしょうから、まさに命がけの行動です。

 

 彼らの子孫が、再び空を舞う頃、今と同じ空を用意しておかなければなりません。未来から、借りているのですから。